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東証の上場制度整備懇談会ディスクロージャー部会がIFRSの任意適用を踏まえた上場制度上の対応について報告書を提出 2010年3月24日

東京証券取引所の上場制度整備懇談会ディスクロージャー部会は3月24日、①四半期決算におけるより効率的・効果的な実務の実現②IFRSの任意適用を踏まえた上場制度上の対応について、東京証券取引所に対する報告書をとりまとめた。
東京証券取引所では、報告書で示された提言に沿って、関連諸制度及び四半期決算短信様式・同作成要領などの改正を行う予定。

IFRSの任意適用を踏まえた上場諸制度の検討について、各論点に対する一覧は以下のとおり。
■IFRS適用会社に対する規則・開示上の対応一覧

論点 従来の対応(日本基準適用会社における対応) IFRS適用会社における対応
1.既上場会社に係る規則対応
適時開示の要否を判断するための軽微基準(損益計算書(包括利益計算書)項目) ・売上高、経常利益及び当期純利益を基準として利用(有価証券上場規程施行規則第401条、402条など) ・売上高及び当期利益を利用し、経常利益は軽微基準としては利用しない(ただし、当期利益については、非支配持分を控除した「親会社の所有者に帰属する当期利益」を利用)
適時開示の軽微基準としての包括利益の取扱い ・包括利益の概念がないため、該当なし ・包括利益は軽微基準としては利用しない
※最終的には関連する法令等の改正状況を勘案する
指定替え基準・上場廃止基準の取扱い(債務超過) ・事業年度の末日において、債務超過の状態であることが指定替え基準・上場廃止基準の一部として規定(有価証券上場規程第311条第1項第5号、601条第1項第5号) ・現行の債務超過に係る指定替え基準及び上場廃止基準については、その代替となり得る基準を設定することを含め、できる限り速やかに抜本的な検討を行う
・上記検討を前提に、IFRS任意適用会社に対する当面の暫定的対応として、日本基準とIFRSの差異により資本合計に影響を与える要因のうち、主要な項目による影響額を除外した上で、債務超過であるか否かを判断する
指定替え基準・上場廃止基準の取扱い(不適当な合併等) ・非上場会社との合併などの行為が「不適当な合併等」に該当するか否かの形式的な判定を行う際の判断基準として、総資産額や売上高の他に経常利益を利用(有価証券上場規程第601条第1項第9号、同施行規則第601条第8項第2号b(d)など) ・「不適当な合併等」への該当の有無を判断するための形式的な基準として、経常利益に代えて当期利益など別の利益数値を利用する
2.財務情報の開示様式への対応
決算短信のサマリー情報における開示項目(実績値:経営成績) ・売上高・営業利益(損失)・経常利益(損失)当期純利益(損失)の実績値の記載が必要
・当期純利益を基礎として1株あたり利益を算定
・売上高・当期利益(損失)・包括利益(損失)の開示をすべての会社に求め、営業利益(損失)・税引前利益(損失)は財務諸表上で開示している場合に記載する
・「親会社の所有者に帰属する当期利益」についても記載を求める
・1株当たり利益については、当期利益
(親会社の所有者に帰属する当期利益)に基づいて算定された数値のみを開示し、包括利益に基づく数値の開示は求めない
・その他、IFRSの用語に合わせ、名称を変更する
決算短信のサマリー情報における開示項目(実績値:財政状態) ・総資産・純資産・自己資本比率・1株当たり純資産の実績値の記載が必要 ・資本合計から非支配持分を控除した「親会社の所有者に帰属する持分」の記載を求める
・その他、IFRSの用語に合わせ、名称を変更する
決算短信のサマリー情報(業績予想)における開示項目 ・売上高・営業利益(損失)・経常利益(損失)当期純利益(損失)の予想値の開示が必要 ・売上高及び当期利益(損失)の予想値の開示をすべての会社に求め、営業利益(損失)・税引前利益(損失)の予想値は、会社がそれらを基本とするマネジメントの態勢を整えていれば併せて開示を求める
・包括利益(損失)の予想値については、開示の対象としない
決算短信の定性的情報・財務諸表における開示項目 ・定性的情報には経営成績、企業集団の状況、経営方針を記載
・財務諸表は、連結財務諸表規則等に基づいて作成

・定性的情報として開示を求める項目についての変更は行わない
・財務諸表(本表)は、IFRSに基づいて作成する
・財務諸表注記は、IFRSで求められている注記内容の一部の開示を求める
IFRS適用初年度の並行開示 ——— ・法定開示においてIFRS適用初年度に開示することとされている情報について開示を求める
3.新規上場申請に係る規則対応
IFRSに基づく財務書類による新規上場申請の可否 ——— ・IFRSの任意適用会社からの上場申請は、平成22年3月期を直前期とする申請から受け入れる旨を現時点で表明する
※他市場に上場していない会社のIFRSによる上場申請については、IFRSによる法定開示の是非及びそのスケジュールが可能な限り早期に明らかになるよう、関係各所に働きかけを行う
形式要件としての純資産額や利益金額の取扱い ・本則市場(市場第一部・第二部)の上場審査は、有価証券上場規程上の純資産額や利益金額に関する形式要件への適合が必要(有価証券上場規程第205条第5号及び第6号) ・IFRS適用会社の純資産額及び利益金額に係る形式要件としては、米国会計基準適用会社と同様に以下の規定を設ける
-純資産額に係る形式要件は、「IFRSに基づく連結貸借対照表に基づいて算定される純資産の額に相当する額」を利用
-利益金額に係る形式要件は、「IFRSに基づく連結損益計算書に基づいて算定される利益の額に相当する額」を利用
提出を求める財務情報の内容及び監査・レビューの要否 ・上場申請には、最近5年間の連結財務諸表の提出が必要(該当する期間に有価証券報告書を作成している場合のみ)
・監査報告書については、最近2年分(過去の利益の額の推移によっては3年分)の提出が必要
・最近5年間の連結財務諸表すべてをIFRSにより作成することは求めず、少なくとも実質的な審査の対象となる最近2年間の連結財務諸表についてIFRSによる提出を求める
・監査・レビューについては、日本基準に基づく上場申請の場合と同様の期間(2年間ないしは3年間)についての提出を求める

原文(pdf)はこちらから。

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